ディレクトフォースは元気の源:続編

メンバーズ・エッセイ
撮影:神永 剛

2024/2/1 (No. 406)
横井 時久
横井 時久

数年前に「 ディレクトフォースは元気の源 」という小文を寄稿した。同じテーマで最近感じていることを書いてみたい。

ディレクトフォースが設立されてまず始めたのは勉強会である。DF活動の原点と言ってもよいだろう。著名な方に駄目元で交渉し講師として来て貰った。勉強会は講演・交流会と名前が変わったが、もっと色々な方を招聘できる気がする。DFメンバーの人脈を総動員すればかなりの人をお招きできる筈である。先日の元原子力規制委員長の話は面白かった。続きを聞きたいくらいである。その気になれば元総理大臣で人柄に問題のない方を招くことも不可能ではないだろう。それにしても折角の機会なのに参加者がそれ程多くないのは勿体ない。DFメンバーが一堂に会する唯一の機会なので、講演・交流会の案内を見落とさないで参加を申し込む習慣をお薦めしたい。また、お互いに誘い合うことをしてみたら如何だろうか。

DFの二番目の活動の柱は自分の経験と情報をまとめて大学等で話をすることであった。今はアカデミー、授業支援、理科実験、環境教育、観光教育等々組織が多岐に亘るようになったが、全体像を掴み、相互に交流する機会を作り、総合力にしていく努力が必要と思われる。まだ埋もれた才能を発揮する機会に巡り合っていないメンバーがたくさんいるだろう。知楽会やサロン、セミナーに登場願って各自の手持ちテーマを披露する機会を増やすのも一法である。

同好会については、個々の相互会の最初の発起人であり幹事役を務めた人がそのまま活躍している場合と、順繰りに幹事役を決めて効率よく運営している同好会がある。特にルールはないにしても、多くのメンバーが本当に楽しめているかをたまには点検したら如何だろうか。同好会の世話役が集まって、どの様な活動をしているか情報交換することも時には有効である。いずれにしても世話役のご苦労は大変なものである。同好会メンバーは用意された案内に応じるだけでなく、相互に助け合う気持ちで運営を続けたらその同好会は長持ちすると思われる。

部会の活動も広がりを見せている。環境部会のきっかけは草津や十日町の国有林の遊歩道の整備から始まった。泊りがけで多くのDFメンバーが参加した。今環境部会は環境教育分科会、見学企画分科会、セミナー企画分科会、自然保全活動分科会と四つのグループに分かれて活動している。環境部会全体のメンバーは51名であるが、先日開かれた総会で、この一年間で6名が退部して、新たに6名が加わったことが報告された。古いメンバーだけで固まらずに、新しい人にどんどん参加して貰い活性化ができれば理想的である。

企業ガバナンス部会、技術部会、健康医療研究会、観光立国研究会、食と農業研究会等々は夫々の活動を着実に進めている。100歳社会総合研究所は地域デザイン総合研究所に衣替えをした。

DFは昨年創立20周年を迎えて活動分野が広がり、多くのメンバーが活動を楽しんでいることは結構である。ただ、この20年の経過の中で、古参のメンバーはそれなりに自分の活動分野を見つけて活躍している反面、新しいメンバーに活躍してもらう道をもっと広げることはできないだろうか。残念なことではあるが、新しいメンバーが入会して早目に退会するケースが多いのはDFに魅力が無いからだろうか。そうではなくて、古いメンバーがもっと手を広げて目の前の活動に気持ちよく参加して貰う雰囲気を作り出すことが大事だと思う。新しい人も遠慮は無用である。積極的に活動に割り込んでゆけば、皆さんお人好しなので、大歓迎されること間違い無しである。

既存の部会、同好会への加入と同時に新しい活動を創り出すことも考えてゆきたい。DFの活動は他人任せではなくて、言い出しっぺが中心になって動くことが基本である。誰かが動くのを待ってそれに乗るだけでは先に進まない。

どなたかが指摘したことであるが、DFには国際性が少ない。モンゴル研究会やベトナム研究会はあるがまだ偏っている。これからは観光客だけでなく、日本に住み、働く外国人が増えてゆく。外国人と気軽に日本語で話すグループはできないだろうか。若い人の交流の場を設けたら、ひょっとして婚活につながる事業に発展するかもしれない。今朝のテレビでは、若い人、高齢者、障碍者等々がごっちゃに交流する組織を報道していた。目標を作って、仲間を誘い、夢中に取組んでいたら、いつの間にかそれが健康に結びつく。健康や長寿を狙って体を動かしたり、薬剤を飲むのではなくて、年を忘れて目標に取組む。結果的にそれが健康に繋がる。やはりDFは元気の源である。

以上

よこい ときひさ(0000)
(観光立国研究会、環境部会)
(スキー同好会、スキューバ同好会、歌舞伎同好会、蕎麦打ち同好会)
(元・丸紅)