山﨑さんが前回に引き続き、世界の電動化率と充電車率について解説しています。以下は山﨑さんのメッセージです。
前回の動画で「一目で電動化のレベルと方向が分かるまとめ方」として、電動化率と充電車率を使ってマップを作成し、欧州の動向を中心にまとめてみました。今回、そのマップの使い方をHVに焦点を当て、欧州だけではなく、中国、米国とカリフォルニア州、そして日本を横並びで比較してみました。マップの使い方においては動画の中で詳細を説明していますが、以下のマップの特性、すなわち線分AP の大きさが電動化率において占める HV の割合になるということを利用しました。
現時点での HV への依存度を比較してみると日本の HV 依存度が世界の主要市場のなかでも群を抜いているのは想定内のこととして、Zero Emission Vehicle の旗手であるカリフォルニア州が HV への依存度が高いのは意外でした。中国では2017年まで遡っても HV は脇役の域を出ておらず、マップ上でも中国の市場と日本の市場は脱炭素に向かって対極をなすほど異質な進み方をしていることが分かります。この中国と日本の市場のあまりにもかけ離れた状況が近年、日本の自動車メーカーが中国で苦戦を強いられている遠因のようにも思えます。欧州においてはドイツとフランスがスピードと方向においてほとんど同じであることも見て取れます。マスコミの瞬間風速で騒ぎ立てる報道内容に惑わされることなく、大局的に動静を見極め、直面する課題を整理し、方策を考えるツールとしてこのマップを使っていただければと願っています。
約24分の動画をじっくりお楽しみください。