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2022年10月30日

拓殖大学で講義復活

横井 時久(0)

ディレクトフォースは2002年9月に設立された。当初、ディレクトフォースの会員にとって最も相応しい活動は、大学での講義・講演であるとの共通認識があった。

ディレクトフォースの主旨に感銘し、大学での本格起用を真剣に考えてくれたのが、拓殖大学教授の絹巻康史氏である。拓殖大学の茗荷谷キャンパスには、3、4年生の授業と一般の市民講座を兼ねた「産業と人間」という講座があり、絹巻教授の斡旋で、平成15年5月に三つの講義が実現した。全日空出身の山下光二氏が「ツーリズム産業の発展と航空産業」、毎日新聞出身の猪熊建夫氏が「ブロードバンド時代のコンテンツ産業」、日本鋼管出身の村井敞氏が「新しい会計思想が企業のあり方を変える」というテーマで講義を行った。いずれも400名を超える聴講生で、講義は好評であった。拓殖大学の学務課もよくやっていただいた。

拓殖大学の八王子キャンパスでは、1、2年生を対象にした講義が実現した。シェル石油出身の今井智之氏、東レ出身の大久保弘明氏、日本シーベルヘグナー出身の住友晃宏氏が講師となった。平成15年10月からは、絹巻教授の発案で、「経営塾」という名の社会人を対象とした講座がスタートした。この講座の講師をディレクトフォースが一手に引き受けたわけだが、顔ぶれとして、会員でブリヂストン出身の原田忠和氏、花王出身の山田重生氏、住友銀行出身の柿本寿明氏、丸紅出身の大隈孝二氏が加わったほか、日産自動車の塙義一氏、宇部興産の平野忠昭氏、経済産業省の檜木俊秀氏、帝人の安居祥策氏、アサヒビールの瀬戸雄三氏、富士フイルムの宗雪雅幸氏、パソナの南部靖之氏が名を連ね、代表理事の水野も講師陣に参加した。

また、平成15年11月8日には、拓殖大学と文京区教育委員会共催の公開講座が行われ、猪熊建夫、澤田嘉夫、梅津善徳、広瀬駒雄、大谷浩一、水野勝、合田隆年の諸氏が「模擬取締役会」を演じた。これはディレクトフォースにしかできないもので、以後出演者を替えて、中部生産性本部、UFJ総研・名古屋、SMBCコンサルティングの研修でも公演された。拓殖大学では、その後「食の安全」のテーマで公開討論が行われた。今井智之氏は、平成15年4月から大学院商学研究科の非常勤講師となり、「グローバルマネジメント」のテーマで24講座をこなした。このように、拓殖大学とは、実に多角的な取り組みができ、以後の活動に弾みがついた。

しかしその後、人の繋がりが切れ拓殖大学での講義は途絶えていた。そこで、2021年7月、拓殖大学の常務理事を訪ね、環境講義の機会を頂きたい旨お願いをした。これに対し常務理事から、「本年度のカリキュラムは既に決まっており、そこに割り込むのは難しい。しかし、毎年、各界から10数名の講師を招いて講座【世界の中の日本】を実施している。今年度分はまだ空き枠があるので、そこで講義をお願いしたい」との申し出があり、長期間休止していた拓殖大学での講義が復活した。

以 上