20周年なんでも寄せ書きコーナー
俳句、短歌、一言、一句、詩、写真、コラム、キャッチフレーズ、イラスト、
何でもOK!あなたの物語が価値になる
50th_image

生まれ故郷の地方創生に関われたこと

木口 利男(886)

DFに入会したのは60歳と早かったが、もっぱらゴルフや俳句といった同好会活動にいそしんでいた。DFの活動に積極的に参加するようになったのは企業人を卒業した67歳からで、ライフワークとして地方創生とベンチャー企業支援という二つのテーマに取り組むことを目標とした。

木口 利男(886)矢掛町の街並み

18歳で上京した後は盆暮の帰省以外は故郷の岡山県矢掛町とは無縁であったが、数年前に町会議員の友人から地方自治体として生き残り策の相談を受けたことをきっかけに何か故郷の為にできることはないかと考えるようになり、これまで町長にいくつかの事業提案や企業紹介を行ってきたが顕著な成果は上がっていなかった。

観光立国研究会の研究テーマに観光推進を通じた地方創生があった。私は矢掛町を「日本再発見紀行」の第1集で取り上げ、また日本初のアルベルゴ・ディフーゾ・タウン認定を受けたことを研究会内で発信し観光推進のきっかけを捜していた。

たまたま2020年12月に「地方創生推進交付金」の申請を行う自治体を捜しているコンサルタントとDFが業務提携を結び、第一号案件として矢掛町に白羽の矢が立った。それまでの町長との信頼関係もあり、町長は2021年度の交付金の申請に同意してくれて、無事3年間の地方創生推進事業費として総額140百万円の交付金・交付税の採択を受けた。

事業推進はDMO(観光地域づくり法人)を主体とした地域創生事業推進協議会が行うこととなり、現在2年目の事業年度に突入している。当初DMOが乏しい予算で計画していた観光推進事業も大幅に内容が充実され意欲的な取り組みがなされているが協議会委員間には利害関係者もいて根回しも必要となる。私は町長に依頼され地元の委員と東京のコンサルタントとの意見の調整役として協議会の顧問に就任しているが、この事業が矢掛町の観光推進の起爆剤になったと後世の人に言われるような事業になることを願っている。

以 上