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一般社団法人 ディレクトフォース

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 2021/03/16(No.337)

リモート交流推進活動状況

ーー ダイヤモンド・プリンセスから1年。コロナ禍のリモート支援を振り返る ーー

小林慎一郎

横浜港に寄港したダイヤモンド・プリンセス号からコロナ感染者が出たのが昨年(2020)の2月5日。この日を境に我が国(も含め世界各国で)は、あらゆる面で深刻な影響を受けることとなり、ほぼ1年が経過した。そこでこのコロナ禍のもと、教育支援を中心にここ1年のリモート交流推進活動を振り返ってみたい。

教育界の情勢としては、小中高大の授業講義はじめ自治体や企業のリカレント教育関連も中止、延期などにより大幅に減少したが、われわれの教育活動の維持継続を図るため、会員一丸となって、いろいろな対策を講じてきている。短期的には、取り敢えず、教育活動の継続のために何ができるかの対応であったが、長期的な視点では、COVID-19感染を契機に、AI、IoT、DX*などの社会の行動様式変革が予期されるところから、世界のなかで日本が打ち勝つにも、元の世界に戻らないとの認識で、我々は何ができるかの視点で施策を講じてきた。(*DX=Digital Transformation:デジタル技術の活用で、従来のやり方を変革し続け、価値提供の方法を抜本的に変えること

DF事務局では、まず、昨年3月(2020)の早い段階から、リモートワークなどの新しい生活様式を先読みした事務局長の提案を受けて、段谷プロジェクトリーダー(当時)のもと会員のリモート交流を推進するため、会議室をスタジオに改装し、PC、ディスプレイ、スピーカーマイク、ビデオカメラ、空気清浄機などのインフラを整備し、リモート会議を想定したZoomソフトの活用を会員に推奨した。

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会議室の改装

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スタジオ651プロジェクトのインフラ

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スタジオ651の環境整備

更に、オンデマンド講義用にPowerPointの動画制作手法の勉強会と著作権に関わるセキュリティー、ライアビリティーの内部勉強会を開催した。Zoom会議の普及には、Zoomを先に経験した者から順次個人的に支援して、輪を広げていき、今や相当数の会員がZoomに参加できる状況に至っており、DFシニアのITリテラシーの先進性は、千葉テレビの番組「ビジネス スタイル」でも放映された。

この間、関係各位の強力なご支援のあったことに心より感謝申し上げる次第である。

大学大学院関連の講義では、上述のPowerPoint動画をオンデマンド講義に提供すると同時に、DFのスタジオを活用して、Zoom、Teamsによるオンラインビデオ講義も実施できた。最近はPCを持たず、スマホで生活している学生も多く、PowerPointの作成に当たっては、フォントの大きさや色の組み合わせによるデザインの視認性向上の面も考慮する必要があった。講義する上での難点は、顔の見えない一方的な講義になりがちで、特に質問と回答の交流が不十分になり、ゼミ形式のようなアクティブラーニングや「探究」の講義が十分にできなかったこと。また、資料が後に残るので、著作権、セキュリティーに配慮が必要となったことである。

新学期の段階で、講座の開設に当って、スマホしか持たない学生も多く、学生向けのバイトが減少し、下宿代が嵩むところから、地方に帰ってしまったケースも散見された。そのような背景から、多くの大学が講義方法の方針決定に時間を要し、DF会員による講座は休講ないしは翌年度に延期となったものも多く発生したが、即座に新しい生活様式に対応したDFのリモート化の実力は大いに評価された模様である。中には、大学側が中止已むなしと考えていた講座も、DF側のオンライン、オンデマンドの提案で復活できた例もある。大学との交渉に当たった在宅を含むアカデミー本部の事務局員と会員講師の皆さんには感謝する。


フェイスシールドを付けて理科実験に臨んでいる理科実験グループ先生のメンバーの皆さん

小中学生の出前理科実験教室は、今年度のコロナ禍の環境下、基本方針を理科実験グループ内で確認した上で、イベントリーダーが学校側と意見交換しながら、感染対策とともに授業時間、生徒数、講師数などの授業条件などを詰めて、要請があれば実施してきた。例えば、子どもとの密を避けるため、指し棒で遠くから指示したり、広い教室を使い、その代わりマスクやフェイスシールドをしていても声が届くようにマイクを用意した。出前理科実験は、その名の通り、教室に出向き児童生徒と対面して、一緒になって実験を通して、児童生徒とともに感動することにより、理科に興味を持ち、将来、自然科学に理解のある人材、望ましくは日本を支える技術者、科学者を育てることを目標としているので、オンラインやオンデマンドでは、その目的が達成出来ないとの意見が多く、学校からの中止、延期の要請を従って、大幅な中止、延期を余儀なくされている。

その中で、川崎市幸区と慶應義塾大学K2キャンパスから、可能ならばYouTubeで実験レシピと背景の原理を説明したものを提供できないかとの依頼があり、上述の理科実験授業の主旨、目的にてらして、適切かを侃々顎々議論した末、現下の環境のもとで子どもたちに理科の面白さを伝えたいとの依頼者の熱意に応えて、PowerPointの動画を制作して提供することにした。化学実験なので、安全性のライアビリティーの確保など、授業の性格上、対面を基本とするものの、リモート、モバイルの新しい生活様式の定着の状況次第では、一歩進んだ授業形態、教材提供方式も提案出来るのではないかと考えている。


100社会歳社会総研のZoom定例会

講演交流会、セミナー、勉強会に関しても、すでに、健康医療研究会、100歳社会総合研究所、企業ガバナンス部会、環境部会、アカデミー本部などで、Zoom開催が進んでおり、企業支援のクライアントとの営業会議を含め、スタジオ651の利用頻度は予想以上に高くなっている。すでに、セミナーや講演会に向いているWebinarや、セッションごとに議論した後に全員でパネルディスカッションが出来るBreakoutRoomの手法なども取り入れており今後、大人数の参加、プレゼンテーション資料作成技術の深耕化、講演の有料化などの課題を解決しつつ、会員の自己研鑽に供するリモート交流がスムーズに運営されるよう、関係者一同でレベルアップして行きたいと考えている。

また、各同好会の仲間も、ステイホームで孤独になりがちな状況下、習得したリモート手法を活用して、体力維持、健康増進の意見交換などのオンラインコミュニケーションを続けることにより、DFに参加している素晴らしさが生かされていることは、嬉しい限りである。

以上のように、今次の対応は、単に、従来の講義、授業方式をリモート・オンライン化したのではなく、リモート・オンラインでしかできない利点を生かした教育方法を模索し、いろいろと試みてきた。その間、我々のスキルも大きく向上し、プレゼンテーション・マテリアルの充実も図られた。今後とも更なる質的向上を図り、この分野での地位を確保するために、会員皆さんのご提案、ご協力、ご支援が欠かせません。共に歩んで参りましょう。エンドマーク

こばやししんいちろう(1017)リモート交流推進室
元三菱マテリアル

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