技術部会トピックス

ケミカルリサイクルプラント見学会(昭和電工川崎事業所)

2019年6月27日

技術部会と経済産業懇話会との共催で6月27日に昭和電工川崎事業所を訪問し、今話題のプラスチックリサイクルの一端を担うケミカルリサイクルプラントを見学しました。小雨が時よりぱらつくなか30名の会員が参加し同プラント責任者から事業の背景や技術の特徴などの説明を受けました。

プラスチックリサイクルの手法は他にマテリアルリサイクル・サーマルリサイクルがありますが、コスト・環境保護の視点から多様なアプローチが必要であり、本プラントは技術的にはガス化に分類され流動気相法を利用しています。分別された多種のプラを集め粉砕・金属選別金属選別除去・成形工程を経て加圧式二段ガス化炉で低温(600℃程度)・高温(1400℃程度)処理され水素・一酸化炭素・スラッグになりガスはさらに処理され水素と二酸化炭素が取り出され活用されます。自工程内ではアンモニア合成に使用するが、その他は原料として活用されています。このプラントで200t/日の廃プラが処理出来、循環型社会形成に貢献出来ると考えているとのことです。

ケミカルリサイクルプラント見学会(昭和電工川崎事業所)
ケミカルリサイクルプラント見学会(昭和電工川崎事業所)
ケミカルリサイクルプラント見学会(昭和電工川崎事業所)

この後、室内にある粉砕から成形までのプラントを見学し、様々な会員からの質問に丁寧にお答え頂き、いよいよガス化プラントの見学に移りました。縦長のガス化炉は見上げる程高く、想像していた規模を上回るものでアンモニア化設備と一体となり、実用事業規模のプラントだと感じました。ただコスト的には行政からの処理費補助がないと厳しいとのことで、循環型社会形成への共通する課題を感じて見学会を終えました。

以上(酒井和幸・浅野応孝)