第5回地域デザイン勉強会開催

地域デザイン総合研究所
2024年5月22日

2024年5月16日(木)15:00から17:00まで、テーマ「75歳以上50名のDF会員意識調査を終えて」、講師:渡邊彩子氏(Studio-L)、サポート:出野紀子氏(Studio-L)、藤山綾子氏(Studio-L)、総括:牧野篤氏(地域デザイン総研所長、東大大学院教授)で第5回地域デザイン勉強会が、スタジオ751に29名、Zoomオンライン34名、計63名の参加者を得て開催されました。

調査結果は添付のレポートに示しますが、結論として以下のような記載があります。

[まとめ]

これまでに把握できた内容から、「学び」社会 への実現に向けて、より良い人生100年を送ることのできる「社会」へと変革させていくプログラムを提案します。

楽しみや生きがいについて、奉仕によって他から必要とされる「反響への欲求」や、さまざまの制約に積極的にチャレンジする「自由への欲求」に関 する意見がないことがわかりました。

関心のある社会貢献事業について、身近な地域での活動は、ごく少数であることがわかりました。

将来の希望については、個人の人生はすでに充実しており、誰かのためにもっと活動したいと考えていることがわかりました。

[結論]

以上を踏まえ、

  1. 身近な地域で
  2. 楽しさを起点とした
  3. 実践を学ぶ講座プログラムが求められています。

牧野氏は以下のように総括されました。

当初はレポートのように、加齢と共に身近な地域での活動を推挙しました。しかし、DFのメンバーは強い信念を持った個人として生き、現役時代から培った広い世界で生きていくことを継続している人が多い。これは素晴らしいことです。

平均寿命は年々伸び、今産まれた子どもの寿命中央値は112歳と言われる現在、90歳、100歳となった時に、強い自分でいることができるか分かりません。最後は家族に見送られることになりますが、その前段階では、故郷や地域の人々との活動や触れ合いがあるのではないでしょうか。

広い世界での活動から、深い内面の宇宙へ切り替える必要があると思います。次の世代に関わり、役に立つこと「恩送り」により「超越」が起こり、肉体は滅んでも魂が残り、満足を得ることで死が怖くなくなると言われます。

DF会員が次の世代に関わる方向に向かうことは良いことだと思います。

ヒアリングで、多くのDF会員は自立した個人として、強い信念をもって広い世界で生きていることが分かりましたが、長い人生が続くなかで、「広い世界から深い宇宙へ」という流れができると良いと思います。

この後、質疑応答に続き、スタジオ751に出席したメンバー25名ほどで、事務所で軽い懇親会を開きました。牧野氏は授業があり退席されましたが、スタジオLの3名には、各々会話の輪ができ、大変な盛り上がりです。スタジオLからDFのHPに関する提案もあり、今後コラボの可能性を感じました。あっと言う間に定刻17時を過ぎ、余韻を残してのお開きとなりました。

以上(保坂 洋