2024年3月7日(木)15:00~17:00(懇談会終了は18:00)、テーマ「地域経済を賑耕するエコノミックガーデニング」、講師山本尚史氏(拓殖大学政経学部教授)の地域デザイン勉強会が、751スタジオで、リアル参加者22名、Zoomオンライン参加者23名を得て開催されました。
地方都市の衰退の原因は「所得を得る機会の喪失」にあると捉え、工場誘致や観光など外部に依存する方策ではない、その地方内部の経済力、特に中小企業の活性化によって地方経済を立て直し、持続可能で安定な地域づくりを目指す「エコノミックガーデニング」に尽力されている体験に基づいた講演です。
エコノミックガーデニングの発祥は1990年の米国ですが、やる気のある中小企業を選抜して育成する米国方式ではなく、「地域全体の中小企業が活性化し伸びるように地域経済の土壌を改良する」ことを目指すのが山本氏の方式です。
土壌改良のポイントは、ネットワークとルールの再構築によって経済土壌を改良し、「皆で寄ってたかって賑やかに耕して、地場の中小企業を伸ばしていこう」という考えで、それが講演タイトル「賑耕」の意味です。
各地方都市、各中小企業が置かれている立場は異なるため、活性化の処方箋は各々に適合するようテーラーメイドになります。山本氏の考えに賛同して懸命に取り組んでいる静岡県藤枝市、千葉県山武市などの事例を交えた熱い講演で、質疑応答は途切れません。その後、ビールとつまみを加えての懇談会に移行し、さらにヒートアップ。質疑応答、自身の体験や意見を述べる会員も登場、地域デザイン総研としてコラボの可能性を感じる、まさに「賑耕」の勉強会となりました。