地域住民の方が、気楽に集まってコーヒーなど飲みながら、楽しめるコミュニティカフェの責任者を2021年4月~2024年4月まで行い、少し、地域の活性化に努めました。この間は、新型コロナによる休業・制限的営業再開・通常営業と大きな変動の時でした。最後の2023年度は、持続的な営業ができる組織体制整備ができ、かつ、ボランティア皆さんの頑張りで、コロナ以前を上回る売上げとなり、やっと、その責務から解放されたところです。
就任の1年前(2020年2月ごろ)から役員として参加しており、丁度、新型コロナ感染が急速に拡大した時期でした。感染防止策としてのマスク着用、人の距離の確保しながらの交流制限、そして、多人数での会食の抑制などが厚生労働省を中心に出されまました。我々のカフェは、まさにコーヒーなどを飲みながら、人々があつまり歓談していただくところですので、直撃をうけました。
2020年6月には、厚労省や千葉県のガイドライン、そして、柏社会福祉協議会の指導を受けて、店内のガイドラインを作成し、そのうえで、休業から営業を再開しました。
2020年6月の再開時の来客向け公告(一部)
- 営業開始日 7月1日(水)なお、営業時間および休業日はこれまで通りです。
- 営業内容 当面の営業は喫茶のみとし、貸室、壁貸し等は、今後の状況を見て対応いたします。
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来室時のお客様へのお願い
- 検温を実施するとともに、来室者のお名前、電話番号、入退室時刻記入をお願いします。また、来室時には全員マスク着用をお願いします(来室時にマスクお忘れの方には、1枚100円でご提供可能です)。
- 入退室記録につきましては、来室者全員についてご記入をお願いします。電話番号は不測事態発生の際に急ぎご連絡するために必要です。ご記入頂けない場合は入室をお断りさせて頂きますので、ご了承願います。
- 入室数制限 三密回避のため、座席間隔を開けさせて頂きます。そのため、喫茶ではスタッフを除く室内定員を16名、会議等では20名とさせて頂きます。
- 消毒等の措置 代金と釣り銭のやり取りは専用トレーを使用させて頂きます。また、来室者が使用されたテーブル等の消毒のため、席が空いていても入室を少しお待ち頂くことがあります。
しかし、実際は、2020年~2021年では緊急事態宣言を受けて、約6カ月休業に追い込まれました。空き店舗を活用しておりますので、賃料と電気・ガスなどの公共料金の固定費が毎月あり、総コストの半分を占めて厳しい運営でした。2023年5月からは、新型コロナの第5類への移行もあり、ほぼ規制のないなかで、通常の営業が出来ました。
わたしが関与していた、コミュニティアカフェはなみずきは、2006年に地域住民有志と自治会の支援でスタートし、創業18年で、柏市ではかなり古いコミュニティカフェです。年間利用者は、約5千人です。地域の中心にある商店街の空き店舗を借りまして、地域住民の交流の場の提供と商店街活性化への貢献を目的としたものです。
当初から、無償のボランティアのみで営業しております。約50人のボランティア(ほぼ全員女性で後期高齢者が多い)が、週5日、毎日5時間の営業を2シフトで各シフト2名で、一日4人で月20日営業ですと、延べ80人必要です。高齢化が地域で急速に進むため、ボランティアの確保が重要な課題です。
年間の運営費用は、喫茶売上に加えて、自治会と柏社会福祉協議会「通い場」事業の2つの補助金でカバーしており、収支トントンの営業に努めております。
通常の喫茶・軽食の営業(下記メニュー一部)に加えて、老人会の作品展示会、地元2つの小学校の作品展、地域のお祭りへの参加、地域住民の作品展(写真や絵画など)を1年を通じて行っています。コロナ期間はできませんでしたが、JAZZコンサート、歌声喫茶など多数があつまるイベントも実施していました。ポストコロナで、生活様式や行動様式が変わる中で、新しい企画に期待です。
コロナの大変な時でしたが、店内で、コロナ感染の集団発生がなく、コロナ予防策を順守しながら営業し、2023年度からは、季節メニュー(夏はザルソバ、冬はかき揚うどんの投入など)を投入し、売上収益の基盤を構築できました。
小さな喫茶店ですが、営業していますと、天候、例えば、台風や大雪時の営業可否判断、顧客のクレーム対応、当日ボランティアの体調不良による交代の確保など、お店を毎日営業し続けることがいかに大変かよくわかりました。約50人の女性ボランティアさんの元気で明るくやっていただいたのに、助けられた3年間でした。今後は、一ボランティアとして、店内の給仕をやることで支援したく思います。
都心から50km圏として40年以上まえに開発されたNEWTOWNですが、急速な高齢化が進み、かつ独居者数も増加しており、コミュニティアカフェのような、いつでも気楽に集まってコーヒーを飲みながら、会話を楽しめる場所は、絶対必要なものです。健康維持のためにもなります。コミュニティカフェはなみずきの運営には、自治会や社会福祉協議会から補助金を頂いていますが、毎日の営業には、ボランティアが必須です。
コミュニティカフェはなみずきを始めた18年前と比較すると、当然、ボランティアの高齢化が進んでいます。あと、5年すると多数が80歳になるのではと思います。頑張って、給仕をしてもらっていますが、いつまでもつのか不安です。そのためには、若い世代の参加を含む、新しい仕組みの再構築が必須とお思います。
なお、2021年から柏市フレイル予防ポイント付与対象店ですので、来客者とボランティアにポイントが付与されます。フレイル予防策の最も効果が高いのが、人との交流や社会貢献活動と聞いております。多くの男性のボランティアに参加してほしいと思います。
みやざき やすお(796)
(元 太陽銀行)
(柏の会、地域デザイン総合研究所、経済・産業懇話会)