元監査法⼈トーマツのディレクターで、現在は東洋⼤学教授の⽑利正⼈会員が『公的組織への実効的内部統制の導⼊と展開〜形骸化から脱するためのフレームワークと実践知〜』を出版されました。
我が国において内部統制(報告)制度が導⼊されてから既に約20年が経過しています。しかし、企業や公的機関の不正・不祥事、不正会計は依然として発⽣しており、実態⾯では活動がまだ各組織に⼗分に根付いていないという⾯があります。
本書では、どのようにすれば組織内で実施している「制度としての内部統制活動」を単に報告⽬的のみならず実効性のあるものにできるかという点、そして価値毀損を予防し、⽬標達成するための仕組みとしての本来の内部統制とは具体的にどのような活動を意味するのかという点について、その基礎となる考え⽅(フレームワーク)がわかり易く解説されています。
また、⽑利さんが監査法⼈時代の実務を通じて培った具体的に活⽤できる実践知も多く紹介されています。
本書は元々、⽑利さんが⼤学勤務の傍ら⾮常勤の講師として講座を担当されている会計検査院研修所「政府等出資内部統制研修」の研修テキストとして書下されたもので、検査対象の独⽴⾏政法⼈や国⽴⼤学法⼈、地⽅⾃治体などの内部統制について解説しています。
しかしそれらの組織に留まらず、何らかの形で「公的使命」を帯びている、例えば私⽴学校や⺠間上場企業などの組織を広義の「公的組織」として対象としていますので、官⺠いずれの組織にとっても参考となる書籍となっています。
- 書名
- 『公的組織への実効的内部統制の導⼊と展開 〜形骸化から脱するためのフレームワークと実践知〜』
- 単⾏本
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⽩桃書房 2024 年10 ⽉29 ⽇ 税込み 3,700 円
https://www.hakutou.co.jp/book/b652671.html - 著者
- ⽑利正⼈
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第1部 内部統制のフレームワーク
- 第1章 内部統制とは何か
- 第2章 ⽶国における内部統制の源流と発展
- 第3章 COSO 内部統制のフレームワーク
- 第4章 我が国の企業への内部統制導⼊
- 第5章 我が国の公的機関等への内部統制の導⼊
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第2部 実効的内部統制活動の展開
- 第1章 リスクマネジメントを活⽤した取組み(その1)
- 第2章 リスクマネジメントを活⽤した取組み(その2)
- 第3章 リスクマネジメントを活⽤した取組み(その3)
- 第4章 内部統制の限界を超える補完的仕組みとガバナンス
なお、 Amazon でも購入できます。
⽑利さんに関するDF のホームページでの過去記事:
- 活躍するDF 会員(2014/07/28)
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DF企業ガバナンス部会第11クール第7回研修会
「 海外⼦会社のガバナンス・リスク管理のポイント 」(2016/04/20)
毛利正人さん masato.mori@outlook.com