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一般社団法人 ディレクトフォース

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 2021/04/16(No.339)

コロナ禍の教育の現状

矢島 健児

私はアカデミー本部で大学へ講義の売り込み、大学から依頼された講座にディレクトフォース(DF)会員に紹介し、事務手続きをお手伝いし、会員講師が気持ちよく講義に集中できるよう調整業務に務めています。ただ、昨年(2020)からのコロナ感染の拡大に伴い、従来の調整業務のみならず、環境の変化に対処できるような活動も必要になりました。

昨年はコロナ禍とともに見合わされていた各大学の講義も、概ね9月から再開され、予定していた一連の講義も始まりました。そのうち約8割の講義がオンデマンド講義となり、私たちもパワーポイントに説明動画を付ける技術を使って講義を録画・記録し、それを回線を使って大学へ送り、学生に受講してもらうような教育方式となりました。

左の写真は昨年の8月頃に行ったオンデマンド講義を作成するための勉強会の様子です。参加したメンバーは初めて経験する新しい講義形式の技術を取得しようと、暑い中にも拘らず熱心に勉強していました。

所で、オンデマンド講義が主体となると、学生は必ずしも大学近くに居る必要はなくなり、地方出身の学生は地元に帰ってパソコン、タブレットあるいはスマホで、好きな時間に講義を受けることができるようになりました。また、Zoom方式などのアプリを利用することにより、パソコンを使ったライブ講義が可能となり、対面式講義にかわる新しい講義方式によって、学生はパソコンの画面を通して受講できるようになり、コロナ禍ならではの講義スタイルが主流となった1年でした。このような激変する時代の中で、DFの講師の皆さんは、新しいシステムで講義を創造するという大変なご苦労をされました。

一方学生の立場でいうと、講義を受けるのに大学キャンパスへ行く必要がなくなった反面、体育、実験、其の他実習科目についてはオンラインでの実習は困難で、折角大学に入学したものの通常のキャンパスライフが送れず、このような中で、学費を支払うことに違和感を感じている人が多いようです。地方から出てきた学生はコロナ禍でなかなかアルバイトも出来ず、かなり経済的に逼迫した学生生活を送っているのもまた確かな事です。

ところで、皆さんは現在大学の学費が幾らかご存知ですか。表に大学の学費の一覧を示します。

ほとんどの方は、今の学費が非常に高いことに驚くのではないでしょうか。昔の国立大学では1か月1,000円でした。そして昭和52年以降数年は1か月3,000円でした。

次の表に昭和39年(1964)頃のモノの値段と現代の値段を比較してみましたが、この50年でモノの値段は7~10倍になっています。しかし大学の学費は公立大学との比較で1,000円/月から平均50,000円/月と50倍になっています。私立大学ではさらに多額になっていると思われます。従って、地方から上京して大学に通う学生は学費+生活費+住居費でかなりの額が必要となっています。現在は高校卒業生の50%、ほぼ120万人×進学率50%で毎年約60万人が大学へ進学します。そして、1学年約33万人の学生が1年間平均83万円の奨学金を受けているそうです。4年間で320万円にもなります。これだけの高額の負債を背負い卒業していくわけです。

我々アカデミー講師陣のミッションは、DF創立以来の社会貢献を常に念頭に置き、ビジネスを通じて得られた知見や経験をもとに、次代を担う学生に将来飛躍するために必要な知恵・知識を、自らの言葉で普遍化し伝え、社会発展のために寄与することにあります。コロナに負けずこれからの世の中の動向を見極め自己研鑽を活発させ、苦労している大学生に寄り添い、そして輝く未来に導ける講義を提供していくよう努めたいものです。

是非皆様と協力して大学生にエールを送り続けていきたいと思います。エンドマーク

やじまけんじ(1269)アカデミー本部
元三菱マテリアル

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