瓦版

( 2020年11月23日 掲載 )

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DF技術部会瓦版第58号

発行:2020年11月10日 世話役:横山 祐作 副世話役:矢島 健児 編集・文責:矢島 健児

【例 会】

  • 開催日時 2020年10月26日(月)
    13時30分:例会 Zoom参加26名 及び DF651スタジオ8名‥‥ 合計出席者34名
    Zoom画像

【目 次】

  1. 活動報告:横山 祐作 世話役
  2. DF事務局報告:小林 慎一郎 会員
  3. 分科会活動報告
    経済産業懇話会:浅野 応孝 会員
    理科実験グループ:関口 洋一 会員
    リスクセンス推進研究会:立石 裕夫 会員(中田邦臣会員 欠席)
    医療懇話会:横山祐作 世話役(赤堀智行会員 欠席)
  4. 講 話 「創薬にまつわる話題 」
    ✦ 講 師:吉松賢太郎氏 (株)凛研究所代表取締役社長 薬学会常任理事
    吉松先生はエーザイの薬の開発現場で長く活躍されました。現在は創薬ベンチャー企業の代表者としても活躍されています。
    詳しい経歴は、こちらの (株)凛研究所のサイト をご覧ください。
  5. 編集後記矢島 健児 副世話役

活動報告 横山世話役

  1. 技術部会7月技術部会定例会はライブ開催であったが、10月の定例会は外部講師を招聘したことでコロナ感染の状況の中、確実に開催すること、会員の出席が容易となるよう基本Zoomでの開催となった。
  2. 従来は10月に見学会を開催する予定であったが、時節柄今年は中止とした。しかし、12月の定例会は会の目的に『会員相互の親睦・交流を通して、志を同じくする仲間の輪を広げる。』を掲げており、ライブ開催することとしたい。但し時節柄会主催の忘年会は開催しないこととした。
  3. 7月までの会計が報告された。
    横山世話役の説明資料はこちらをご覧ください。

DF事務局報告 小林 慎一郎 会員(事務局)

技術部会小林慎一郎会員より以下の報告があった。

  1. 10月19日(金)午後Zoomによりディレクトフォース会員総会が開催された。会員出席者はZoom参加が主体であったが、数名入室出来なかった。
  2. 12月10日の次回“会員交流会”もZoomで開催されるが、前日にZoom会議室URLを知らせ招待するなど確実に会員がZoomに参加できるシステムを構築する。

分科会報告

経済・産業懇話会 浅野応孝会員技術部会

  1. コロナ感染拡大で懇話会が3月から休会となった。再開の希望の声が多く、8月よりオンラインでの開催として再スタートした。
  2. 8月から2回の開催には30名近い参加者があった。
  3. 9月より7名のボランティアにお願いして今後の会の継続に助力頂く。
  4. その他予定 資料参照。

浅野会員の説明資料はこちらをご覧ください 。

理科実験グループ  関口洋一会員技術部会

  1. コロナ感染拡大の影響で7,8月までは理科教室はゼロであったが、10月4教室、11月11教室と徐々に増加し始めた。また来年度の開催依頼も回復始めた。
  2. 2020年の活動は定例会、テーマ定例会、世話人会全てZoomで開催。定例会では通常よりも参加者数が多かった。
  3. 川崎市幸区、慶大K2キャンパスのバーチャル教室へ、『いろとあそぼう』の動画提供について著作権放棄は放棄せず使用権を与える、ライアビリティに関しては「父兄同伴で自己責任行う」などを記載することなど、内部検討し、先方同意が得られたので提供となった。

関口会員の説明資料はこちらをご覧ください 。

リスクセンスG 立石裕夫会員(代)技術部会

  1. リスクセンス診断を受けるお客が増えてきた。ダイダン社、アデカ、小島化学薬品、JAあいち他
  2. 「2020 ケミカルマテリアルJapan」OnLine 展示に出展した。
    期間(10月19日から11月18日 )
  3. リスクセンス推進研究会が研究会として体制を整えた。
    世話役 立石裕夫 副世話役・会計担当 石毛謙一
    現在参加者募集中。

医療懇話会 横山祐作技術部会世話役(代)

  1. 12月の技術部会での医療講演会場は、昭和大学病院における外部機関への会議室使用制限及び忘年会会場17Fの閉鎖により開催は出来なくなりました。
  2. 12/9に東京ウィメンズプラザで「高齢者の救急時の延命治療に対する現状と課題」昭和大学病院 救命救急科の医師より講演をしていただく予定です。
  3. 2021年からの医療懇話会は、佐藤和恵先生と赤堀智行に加えて、鶴岡正吉さんに協力頂き、3名体制で企画・運営する。

講 話 「創薬にまつわる話題」
    ✦ 講 師 吉松賢太郎 氏
     凜研究所 代表取締役社長 薬学会常任理事

技術部会

日本の創薬は1990年代にようやくグローバル化し、世界に通用する新薬を製品化できるようになった。最初に、ご自身が所属されていたエーザイ(株)の歴史を述べられた。次いで、最近の注目度の高い薬剤として、米国ベンチャーで創出されたC型肝炎ウイルス治療剤(ソフォスビル、100%の治癒率達成)、日本のアカデミアで見いだされたがんに対する免疫チェックポイント阻害抗体(小野薬品、ニホルマブ、2~3割の患者で長期の生存)、さらに既存の抗体に独自の抗がん活性化合物(第一三共、ペイロード)をケミストの技術を生かしたリンカーを介して結合させ優れた効果を示している抗体-薬物複合体(エンハーツ)の創出が紹介された。

次いで、エーザイで吉松氏自ら創薬に参加し製品化に到達することが出来た2種の抗がん剤(ハラベン、レンビマ)の創薬について話された。また、エーザイ発展の原動力となったアルツハイマー病に対する創薬(アリセプト)の開発過程や、承認直前の治療薬(アデュカヌマブ)開発の現状についてもわかり易く話していただいた。最後に64歳でエーザイを退社し飛び込んだバイオベンチャー(国立がん研究センター発ベンチャー)での取り組みについて触れられた。
2時間近くにわたる熱のこもった講演で、専門外の我々には多少難しい部分もあったが、大変興味深く、勉強になる講演であった。

吉松賢太郎氏の資料はこちらをご覧ください 。

編集後記

技術部会各部会の報告から前回7月の定例会の時に比べ各々活動が活発化しており、喜ばしいことと思います。このコロナ禍の中、部会の運営方法あるいは実施方法をいろいろ工夫された賜物と思います。一方吉松氏の講演は 日本の創薬業界 会社での創薬開発状況を素人にとっては少々難しい話題を熱弁をふるっての講演で、現在の抗がん剤、アルツハイマー病に対する創薬の開発状況が知れてZoomであるにも関わらず、有意義な講演となった。

(文責:矢島健児)