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海外旅行研究会

世話役 山本 明男(2019年版)

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2019年2月23日 更新

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テーマ / イベント名
第74回
2月15日(金)
 

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2019年2月23日 掲載

第74回「海外旅行研究会」例会

第74回例会が、平成31年2月15日(金)DF大会議室にて開催されました。

第1報告は鈴木哲会員による「熱気溢れるハノイ・ショートトリップ」で、若者があふれ日々変貌していくベトナム・ハノイの魅力と世界遺産ハロン湾などをご紹介いただきました。

続いて第2報告は、世話役・山本明男会員による「北極圏への旅:アイスランドとグリーンランドを訪ねて」で、火山・温泉と共存する島国アイスランドと、日本人にはまだ馴染みの少ない極北のフロンティア、グリーンランドの広大な自然とそこに住むイヌイット達の生活ぶりを紹介しました。

以下は両会員からの報告概要です。

次回第75回の海外旅行研究会は5月9日(木)を予定しています。どうぞお楽しみに!

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icon「熱気溢れるハノイ・ショートトリップ」 鈴木 哲 会員

少し日程が空いたので近場に行こうかということで、羽田―ハノイをベトナム航空で、ホテルはシェラトン3連泊を手配。まずは、搭乗後の夕食時に食後のデザートが3回に分けて供されたのに素直に喜ぶ。

ベトナムは1000年に亘る中国支配と19C後半フランス領だった時代の影響が市内各所で感じられる。ハノイは南部に比べて比較的落ち着いた街だが、時期的に春節の直前だったこともあり、彩溢れた春節用品がそこかしこに山積みされてあり、曳き売りや懐かしい天秤棒での商売人が忙しそうに立ち回っていて熱気に沸いていた(写真①、②)。

例会
ハノイ市内 春節の直前で熱気に沸いていた
例会
ハノイ市内 春節の直前で街は熱気に沸いていた
ハノイ市内 春節の直前で街は熱気に沸いていた(写真①)(写真②)

市内観光はホーチミン廟からスタートし、ガラスケース越しに民族的英雄ホーチミン主席の遺体が安置されている(写真③)。近くのホーチミン居住の家はベトナム戦争(1962~1975)終結前の69年に79歳で死ぬまで住んでいた。ネオゴシック様式のハノイ教会からフランスが造った監獄のホアロー収容所では囚人への残虐な扱いに目を背ける。

例会
ホーチミン廟 ホーチミン主席の遺体が安置されている
例会
文廟 孔子廟とも呼ばれ静かな佇まいであった
ホーチミン廟 ホーチミン主席の遺体が安置されている(写真③) 文廟 孔子廟とも呼ばれ静かな佇まいであった 写真④

文廟は孔子廟とも呼ばれ、ベトナム最初の大学の開設や科挙試験合格者82人の名前がそれぞれ刻まれている個別の石碑があり、静かな佇まいであった(写真④)。

一晩は、水上人形劇でコミカルな人形の動きと伝統楽器の音色を楽しんだ。また、ハノイ工科大学(日本の東京工大レベル)の構内を訪れて、暫し将来を背負う学究の徒の姿を眺める時間もありました。

ハロン湾は市内からバスで2時間半の距離があり、バスはかなりのスピードを出して我が物顔で走る。2000の島々、岩が静かな海面に浮かぶ様は幻想的な光景。観光船の食事や寄ってくる漁民の船からも魚介類を調達して味わった。鍾乳洞も幾つかあり、ゆっくりハロン湾を鑑賞したい方には1泊もいいと思われます(写真⑤)。

例会
ハロン湾 岩が静かな海面に浮かぶ様子は幻想的な光景だった
ハロン湾 岩が静かな海面に浮かぶ様子は幻想的な光景だった(写真⑤)

ベトナムは人口9500万人のうち若年層比率が高く、コネ社会。賄賂横行などとも言われているが市内は熱気を感じる勢いがあり、短期間の滞在ではあったが市井の生活を目の当たりに出来た楽しい旅であった。

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北極圏への旅:アイスランドとグリーンランドを訪ねて 山本 明男 会員

2013年2月に旅した南極半島クルーズがきっかけで、次は自分の目で南極と北極との違いを見たいという衝動から、2016年8月、アイスランドとグリーンランドの南半分がセットとなった12日間の北極圏クルーズ旅行に出かけた。

アイスランドは北海道よりやや大きく人口は約33万人、メキシコ湾流の影響で冬も穏やかで、水力・地熱の恩恵により電気代と暖房費はほとんどかからない。火山噴火のリスクはあるが、治安は良く、男女平等率は世界一、アルミ精錬や漁業、金融、観光が盛んで英語が通じ、キャッシュレス社会でもある。首都レイキャビックはこじんまりした街で、洒落たブティックや素敵なレストランがあちこちにあり、古き良き北欧の街を感じさせる(写真①)。

例会
アイスランド 古き良き北欧の街を感じさせる
例会
シングヴェットリル国立公園 ギャオがみられる
アイスランド 古き良き北欧の街を感じさせる(写真①) シングヴェットリル国立公園 ギャオがみられる(写真④)

2日目は首都郊外の「ゴールデンサークル」と呼ばれる大自然の絶景スポットを見て回った。初めに訪れたユネスコ世界遺産のシングヴェットリル国立公園は、現地語でギャオ(裂け目)と呼ばれ、北米プレートとユーラシアプレートのぶつかり合いを地表面で見ることができる。ここは10世紀末に世界最初の民主議会が開催されたことでも有名である(写真②)。

次に訪れたゲイシルは、あちこちに温泉が湧き、間欠泉が散在して日本人にも馴染みのある風景である。3番目に訪れたグルフォス(黄金の滝)は氷河湖を源泉とした欧州最大の水量を誇り、まさに圧巻でした。(写真③)。最後に訪れたブルーラグーンは地熱発電所から出る温水を利用した世界最大の屋外温水プールで、スパー、レストランも充実し、ゆっくりと体を休めることができた。

例会
グルフォス 氷河湖を源泉とした欧州最大の水量を誇る滝 圧巻だった
グルフォス 氷河湖を源泉とした欧州最大の水量を誇る滝 圧巻だった(写真③)

4日目の夕方、レクキャビックの港から小型の耐氷船で出航し、9日間のグリーンランド・クルーズを楽しんだ。途中のデンマーク海峡はしけで船は大揺れし、ほとんど眠れない夜を明かしたが、翌朝グリーンランド沿岸のフィヨルド群に近づくに伴い、波は穏やかになった(写真④、⑤)。

例会
グリーンランド・クルーズの行程
例会
グリーンランドのフィヨルドを航行する耐氷船
グリーンランド・クルーズの行程(写真④) グリーンランドのフィヨルドを航行する耐氷船(写真⑤)

グリーンランドは世界最大の島で面積は日本の6倍弱、氷河に削られた複雑な海岸線の延長さは地球一周分にもなる。大部分が北極圏に属し、国土の8割は厚さ1.5km~3kmの氷床に覆われており、島の中央部は氷床の重みで深く沈んでいる。人口は6万人弱で島の沿岸部に先住民カラリートやイヌイットの居住区が散在している。入り組んだフィヨルド地形のため道路整備は難しく、移動は船と小型飛行機、ヘリコプターに依存している。デンマークの自治領であるが独自の自治政府を持ち、将来デンマークから独立する可能性もある。主な産業は漁業で鯨も食用し、観光にも力を入れている。氷床の下には膨大な石油や鉱物資源を有するが、そのほとんどはまだ未採掘である。

例会
アピラトック フィヨルドの奥の寂しい場所にある
例会
ルーテル派教会の村民達 賛美歌が聴けた
アピラトック フィヨルドの奥の寂しい場所にある(写真⑥) ルーテル派教会の村民達 賛美歌が聴けた(写真⑦)

港湾施設が不備のため接岸できたのは2か所のみ、その他6か所はゾーディアックと呼ばれるゴムボートで直接上陸した。最初に訪れた人口500人余りの村アピラトックは、フィヨルドの奥に位置し、漁業を生計として冬はほとんど孤立してしまう寂しい場所であったが、子供たちは元気に飛び回り、ルーテル派教会では村民達による賛美歌を聴くことができた(写真⑥、⑦)。

次に訪れたナノタリークの小さな魚市場では、朝入荷したばかりの鯨肉がすぐに売り切れてしまった。グリーンランドでは食用として年間200頭余り捕鯨しているそうである(写真⑧)。町を一歩離れると手つかず大自然があり、短い夏に咲く高山植物の花を見ることができた(写真⑨)。途中立ち寄った島では、小さな天然の温泉を体験することができた(写真⑩)。

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ナノタリークの魚市場 入荷した鯨肉がすぐ完売する
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レクキャビックの港から小型の耐氷船で出航
ナノタリークの魚市場 入荷した鯨肉がすぐ完売する(写真⑧) 町を一歩離れると手つかず大自然がある(写真⑨)
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途中立ち寄った島で天然の温泉を体験ができた
途中立ち寄った島で天然の温泉を体験ができた(写真⑩)

かつて狩猟と漁業で自給自足の生計をしていたグリーンランドは、デンマークからの経済支援を得て急速に近代化しつつあり、地球温暖化の影響と外国資本投下などによりさらに変貌しつつある。将来は豊富な地下資源と漁業、観光を柱に、独立国としてのプレゼンスを現すことであろう。10世紀末にヴァイキングが名付けた極北の「グリーンランド」は、いつか本当に「緑の島」となる日がやってくるかもしれない。

(山本明男 記)